|  
 ■セメント 
 
 一般に入手しやすい、JISに規定したセメントが使用される。セメントは、工事の条件や構造物の種類に適したものを選ぶことが重要である。また、使用する量は通常のコンクリートでは1m3あたり250〜380kg程度である。 
 
 
・「普通ポルトランドセメント」 
 
 土木・建築構造物の建設用として、全国どこでも入手できる最も汎用性の高いセメント。また、袋物の入手も容易なことから、小規模工事や左官用モルタルとしても使われる。 
 
 ・「早強ポルトランドセメント」 
 
 早期に高い強度が得られ、しかも長期にわたって強度増進を示す。工期短縮を要する工事、 工場製品などに使用される。  
 
・「高炉セメント」 
 
 熔融している高炉スラグを水を用いて急冷、粉砕したものを混合材に用いたセメント。初期強度は小さいが、長期強度は大きく、ダム、河川、港湾工事や一般のコンクリート工事に広く使われる。 
 
|  
 | 
 
 | 
 
 | 
 
 
|  
 「早強セメント」 
 | 
 
 「普通セメント」 
 | 
 
 「高炉セメント」 
 | 
 
 
 
・「超速硬セメント」JET-CEMENT(ジェットセメント) 
 
 
  | 
住友大阪セメントの製造したジェットセメントは、 
 
| 1. | 
活性化されたアルミン酸カルシウムにより、わずか2〜3時間で実用強度を実現。 | 
 
 
| 2. | 
ポルトランドセメントと同じように長期にわたる安定した強度増進が得られます。  | 
 
 
| 3. | 
低温時でも活性を失わず、短時間で必要強度を確保します。 | 
 
 
| 4. | 
ジェットセメント専用に開発された凝結遅延剤「ジェットセッター」を使用すれば凝結時間は任意に調整できます。  | 
 
 
| 5. | 
ブリージング(浮き水)現象をほとんど起こさないため、コンクリート打設後の沈下を心配する必要はありません。  | 
 
 
  | 
 
 
 
 ■水 
 
 コンクリートの練り混ぜに用いる水は、一般には上水道水、地下水、生コン工場の回収水などが使用される。水は、コンクリート及び鋼材の品質に悪影響を及ぼす物質を有害量含んではならない。また、使用する量は通常のコンクリートでは1m3あたり140〜180kg程度である。 
 
 ■骨材 
 
 砂や砂利、砕石などコンクリートの体積の約70%を占める骨格部分である。粒子の大きさで分類され、5mm以下のものを「細骨材」5mmを越えるものを「粗骨材」という。 
骨材の品質は、フレッシュコンクリートの性質や硬化コンクリートの強度及び耐久性に大きく影響するため、清浄、堅牢、耐久性で適度な粒度をもち、有機不純物塩化物などを有害量含んではならない。 
最近は、天然の砂や砂利が枯渇しつつあるため、岩石を破砕して粒度を調整した砕石も多く使用されている。さらに、骨材には高炉スラグを加工したものや、コンクリートを軽量化する目的で、人工的に焼成した人工計量骨材なども使用されている。 
 
  | 
  | 
 
 
|  
 「細骨材」 
 | 
 
 「粗骨材」 
 | 
 
 
 
 ■混和材料 
 
 コンクリートの品質を改善する目的で、必要に応じてコンクリートの成分として加える材料のことを「混和材料」という。使用する量の多少によって以下の2つに分類される。 
 
 ・ 混和材 
 
 フライアッシュ、高炉スラグ微粉末、膨張材、防水材など比較的多量にコンクリートの練り混ぜ時に混入するものを混和材という。 
 
 
  | 
  | 
 
 
|  
 「高炉スラグ微粉末」 
 | 
 
 「磁鉄鉱」 
 | 
 
 
 
 
 ・混和剤 
 
 混入量が少なく、薬剤的にコンクリートに添加するものを混和剤といい、主なものには、 
 
| ・ AE剤: | 
独立した微細な気泡をコンクリート中に一様に分散させて、フレッ シュコンクリートの作業性(軟らかさ)を改善したり、硬化コンクリートの耐凍害性を改善するもの。 | 
 
 
| ・ 減水剤: | 
セメントを分散させる作用をもち、同一の作業性をもつコンクリー トの練り混ぜ水を減少させて得ることができるもの。 | 
 
 
| ・ A E 減水剤 : | 
AE剤と減水剤の機能を合わせもつもので、一般に多く使用されて いるも。 | 
 
 
| ・ 高性能AE減水剤: | 
減水機能が著しく大きいもの。 | 
 
 
   
 
 |